先日、テレビのニュースを見ていましたら、ある企業が働き方改革の一環で「繋がらない働き方」を推奨し始めたと報じられていました。勤務は在宅勤務が主体ですが、自分が公にしている勤務の時間帯以外に電話やメールを送ってはいけない、というもの。
勤務時間内も電話をかけることは急ぎの場合に限り、極力LINEや社内SNSで連絡を取り合うようにするそうです。
ニュースを伝えたアナウンサーは、「会社と言えばコミュニケーションが当たり前だと思っていましたが、いやあこれは革新的ですねえ」というようなニュアンスで呑気にコメントしておりました。
いやいや、待ってください。繋がりを無理強いしてきた今までの方が異常なんですよ。
かつて携帯電話が普及したころは、休日だろうが定時後だろうが、お構いなしに会社から電話がかかってきていましたね。もう、何ともストレスでした。上司のくだらない指示から、部下のそれくらい自分で考えてほしいような指示仰ぎまで。
心が休まりませんよね。
私は上司の時間外の電話はわざと出なかったりしましたし、少なくともこちらから時間外に部下に電話やメールをすることはしませんでした。
今でもYouTubeで、自称「社畜」の若い人が、日々早朝から深夜までの労働に苦しみつつ、休日の旅行先にまで電話をかけてきて追い込みをかける上司の様子などをレポートして再生回数が伸びているものがあります。
さすがに今ではそんな会社も減っただろうと思っていましたが、そうでもないんですかね。
さて、冒頭のニュースの終わりに大学教授が、「会社と繋がりたくないという感覚の方が普通なので、特別なことと勘違いしないでほしい」と全くの正論を言っていました。少し留飲を下げた思いがしました。