自分はいつも運が悪い、と嘆く人がいます。
確かにこれは気の毒、というくらい不幸なことが続いているのを見ると、「運が悪いのかな」と感じることが無いわけではありません。
しかし、冷静になって考えると事前にもう少し情報を集めていたり、勉強したりしていれば回避できたような事態も少なくは無いように思います。
運というのは、長い期間でうまく幸不幸のバランスが取れるものだと聞いたことがあります。ただこれは、自己でできるだけ最善の状態に持って行った上で運に任せる場合で、すなわち「人事を尽くして天命を待つ」というものに近いのかもしれません。
例えば資格試験に落ち続ける人がいます。「あと少しだった」「苦手なところが出た」「自分は運が無かった」という人です。こういう人は不思議と毎年同じことが続きます。いや、不思議ではないですね。必然です。
自分の境遇を運のせいにせず、その前にどれだけの行動を自分に課したのでしょうか。周りの人は分かっていますよね。
40代、50代になると、「この歳になって勉強なんて勘弁してくれ」という人がいます。そういう人は読書もあまりしないようです。
私なぞは40歳を過ぎて、初めて勉強は面白いと遅まきながら気づき、政治経済、地理歴史、心理学、投資に関する本を貪るように読みました。国家資格もいくつか取得した上で、リタイアのチャンスを躊躇なく掴みました。
勉強することでいろいろ気づき、他の人の考えも知ることができました。自分の生き方や消費行動、投資行動を洗い直し、来たる日に備えた心構えや金銭的な準備ができました。
勉強しなければ、漠然とした将来不安に打ち負けて、早期退職の募集に手を上げることもなかったように思います。
自分は運が悪い、と嘆く暇があれば、とりあえず図書館で本を借りてみてはいかがでしょうか。何かが変わるかもしれません。