あまり海外のすべての国の事情を知っているわけではないのですが、日本では先生や親に素直に従う子が理想的とされていることに対し、海外ではキャラクターのユニークさやオリジナルな意見が尊重され、自分の頭で考えること、が重視されると聞きます。
海外留学をした複数の人に聞くのですが、海外ではとにかく「自分の意見」を求められることばかりで、日本人には全くその素養が無いため皆留学先では自然と無口になってしまうとうことでした。
まあ、日本には謙譲の美学や、個の突出を嫌う文化がありましたので、海外に行って急に変われと言われてもなかなか難しい事情はあるでしょう。
なら、国内で公務員か有名企業でずっと過ごせばいい、という考えの人がいます。しかし、もはや国際化は物理的にもデジタルの世界でも日本の隅々に押し寄せています。海外勤務も必要です。否応なしに自分の考えをグイグイ押し付けてくる(良い意味でも悪い意味でも)連中と渡り合っていかなくてはなりません。
「素直な良い人」はあまり自分で考えることをせず「学校や塾で習ったこと」を懸命に反復し、そしていわゆる良い大学から良い会社へ進んで、やれやれ一安心、と信じてきました。
ところがこの、自分で考えず決定を他人にゆだねてきた人たちは、仕事に就くと、自分で考えて仕事しろ、主張しろ、アピールしろ、と周囲から言われ戸惑います。日本企業の地位が低くなった昨今においては特に「常にイノベーションを起こせ」などとイノベーションの欠片も無い上司連中から無茶ぶりされます。そんなのできっこないですよね。
「素直な良い人」というのは、結果が伴わない時に自分に要因があると感じる傾向があるように思います。こういう方は、今の就業環境というのはつらいことが多いのかもしれません。