50代であっても粘り強く就職活動をすれば、再就職先が無いわけではありません。ハローワークに行けば、資格・経験の有無や業種・業界にもよりますが、結構な求人数があります。但し雇用条件は従前より下がるところが多いですが。
まあ、再就職が上手くいったとしましょう。さて、ほっとしてられません。ほとんどの人は、それからが大変です。
今までの会社とは異なる人間関係や職場風土、仕事のやり方や飛び交うビジネスワードなど思いのほか、心がダメージを受けます。それまでの成功経験や思考を捨てて、「郷に入りては郷に従え」と謙虚になって、周囲の信頼を少しづつ得られるような人だけが再就職先でも受け入れられ成功します。しかし人間というものは、長年しみついた言動のクセみたいなのが、気を付けていてもつい出てしまいます。本人は大したことが無く思っていても、周囲では想像以上に不快に感じるものです。気が付かないうちにストレスを抱え込み、せっかく再就職した会社を早々に去らなければならなくなる人も少なくないと思います。
変化に慣れていない中高年は、今の会社で定年までしがみつく方が、再就職するよりましだと言えます。でなければ、思い切ってリタイアするか、リスクを小さくした自営をすることです。
それでも諸事情で再就職しかない場合はどうするか。特に良い条件で転職できた、という人ほど要注意です。経営幹部からの期待値ハードルも上がっていますし、元からいる社員の妬みもあります。やりにくさは相当でしょう。
タフな人や転職経験豊かな人は良いですが、メンタル弱めの人は給料がかなり下がってでも単純作業やあまり人と交わらないような仕事に思い切ってチェンジするのも手です。
過去のプライドなんか屁の役にも立ちません。