私が会社を退職する時によく言われたのが、「もう次の会社決まっているんでしょう」「次はどんな業界なの?年収はどうなの?」としつこく聞かれたものです。
挙句の果てには、「社労士持っているから、開業してバリバリ稼ぐつもりなんでしょ!」などと言われる始末。私のようなしがない中高年が社労士を開業してもたかが知れていることは、ちょっと想像すれば分かりそうなものですが。
とにかくまあ、人は生きている限り稼ぎ続けるもの、という価値観で満たされている人が多いなあ、ということを実感しました。
せっかくなのでいろいろとお話をしていくと、こういう方々は共通点がありました。
「働くこと以外に世の中に選択肢がいくつもある」ということに全く気付いていないことです。というかハナから興味が無さそう。
私が、自分なりに年月をかけて働かずに生きていくための試算を繰り返し、そのための投資をしてきたことなどを話すと、皆、一様に驚き、そして訝しがります。「何か騙されているのではないか」と。
「おお、そういう方法もあるのか!」と目を輝かせる人も少しはいましたが、大部分は自分は失敗するから会社員を続ける、と言っていました。
稼ぎ続けないと人生終わってしまうって、なんだか泳ぎ続けないと死んでしまう魚みたいで、悲しいなあ。と思いました。
働かないことで、長い間やりたかったあれやこれやをやることができる、って夢が広がるんですが、まあこういう方々は関心がそちらではないのでしょうね。