SOGIハラはご存じでしょうか。
SOGIとは、Sexual Orientation & Gender Identityの頭文字であり、「性的指向と性自認」ということです。
「LGBTQとどう違うの?」と思う方もいらっしゃると思いますが、LGBTQがどちらかというと性的少数派(マイノリティ)として対象者をとらえていることに対して、SOGIはあらゆる人を対象にしており、LGBTQよりもより広い概念といえます。
先日、「トランスジェンダーの社員に上司が「SOGIハラ」で労災認定」(引用:NHKのホームページ)というニュースが入ってきました。
大企業をはじめ中小企業でも、大半はハラスメント問題を予防するための社内の仕組みづくりや社員教育などに取り組んでいると思います。
しかしながら問題の根底は、人々の意識であり、特に年配者に至っては意識の変革は実際問題かなり困難です。立場のある方々が、軽はずみな言動で世間を騒がせるのは、珍しいことではありませんね。
特に管理職は気を付けるべきです。「自分はLGBTQに理解がある」と思っている人ほど、そうしたマイノリティの人たちを異端で気の毒な憐れむべき人、と見ていませんか。
あらゆるハラスメントに共通するのは、「すべての人の人権は尊重される」という当たり前のことがないがしろにされていることです。
特に組織で立場が上がっていくと、自分の組織の論理や自分の成功体験が優先されてしまい、世間との常識の差異が拡大していきがちです。気をつけないと、晩節を汚す「残念な人」になってしまいますよ。
特に「職場の飲み会は大切な文化」「社員を理解するにはプライベートも把握しておかなくては」などと公言してはばからない人は、もはやレッドゾーンだと私は見ています。