リタイア後のこと~リモートワークへの思い~

2022年6月19日日曜日

労働

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 NTTが、勤務形態を原則リモートワークとし、出社する場合は出張扱いとするようになるのだそうです。

報道を見て、日本有数の老舗の巨大企業がここまですることに正直驚いています。

まあ、時代の先端を行く通信業であれば超大手であっても当然なのかもしれません。

私は、古いタイプの大手企業で勤務していましたが、率直に言って全面リモートになった場合の中間管理職層の負担たるや想像するだけで気を失いそうになるものがありました。

退職したのは2020年3月末ですが、ちょうどコロナ禍が世を覆い、必要に迫られリモートワークが広まっているときでした。案の定、経営陣は張り切り「業界でいち早く社員の働き方を変えた」とアピールしたいがために、そもそもの無駄な会議の多さ、稟議の多層、書面業務や対面業務の多さにメスを入れることなく、中間管理職層に「4月からやるぞ!リモート勤務80%!!」と無茶ぶりしてきました。

部下は部下で(全員ではないですが)「うまくサボろう」「ゆっくり寝よう」「ルーチンだけやればいいから仕事が早く上がれる」とウキウキモード。

このハザマで中間管理職層が苦悩するのは目に見えています。対面では多少遠慮する上司でもweb上ではガンガン指示を飛ばしてくる、さらにリモート飲み会の強制(段取りは中間管理職)。部下についても、メールやチャットでの業務報告の取りまとめや指示出し、対面でも気を遣う心のケア・・・。

幸いなことにリタイアしても当面は困ることの無い蓄えがあった上に、割増退職金が出るということで早期退職の募集に躊躇せず手を上げました。その後、漏れ伝え聞くところによればかなりの数の管理職が心を病んだり、自己都合退職に追い込まれたようです。

もちろんリモートワークが普及すること自体は、多様な働き方ができるという意味では良いことだろうと思います。ただし、それは誰かが犠牲になることなく業務効率化が進み、労働生産性が上がり、働く人皆がハッピーにならなくては意味がありません。

NTTのような会社がある一方でホンダは全面的に出社体制にするという報道もあります。まだしばらくは試行錯誤が続くのでしょうね。

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2020年3月に52歳で30年勤めた会社を早期退職。 資金も目標に達したので日々呑気暮らしをしています。

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