「資格取得でリタイア準備を加速した!」で申し上げましたが、私は社会保険労務士に合格しております。30年近い人事労務の職歴は有りましたが、50歳近くになってからの資格試験挑戦はなかなかハードでした。苦労して取得した資格なので、特に大儲けする必要はないのですが、何かに活かしてみたいという気もあります。
しかし、前の記事にも載せましたが、実際に社労士として仕事をすると「責任」が生じます。これが何といっても億劫です。二の足を踏む理由です。平和なリタイア生活が脅かされます。大した案件でなくとも、すっかり耐性が無くなっていますので夜眠れなくなるでしょう。
という訳で、あくまでも他人事としてですが、50代半ばの社労士持ちがこの資格をどういう活かし方があるか、ちょっと考えてみました。
(1)人事労務コンサルタントとして個人開業。小規模零細企業への人事制度や労務管理対策の提案を行う
(2)年金コンサルタントとして個人開業。障害年金の手続きなど、福祉的な側面もあり
(3)社会保険労務士法人に就職し給与計算・社会保険関係のアウトソーシングに従事
(4)会計事務所に就職し、税理士さんの補完として労働社会保険業務に従事
といったところでしょうか。
理想は、(1)(2)ですが、これは集客が大変です。すでにカリスマ性がある先駆者がバリバリやっていらっしゃいます。それなりにキャラが立たないと早期退職した小汚いおっさんはまず選ばれません。地道に集客してもあっという間に10年経って、その頃には公的年金が支給されるようになり、「あれ?何で開業したんだっけ?」となるのが関の山です。
(3)(4)については、意外ですが50代でも結構求人があります。特に東京都内は何だか勘違いして自信を持ってしまうほど求人数が出てきます。これはハローワークで求職活動をした経験から間違いないです。特に社労士法人は社労士資格に加えて実務経験があれば問題ないですし、会計事務所は更に簿記2級があればもう100発100中でしょう(保証は致しかねます)。
ただ、これらは概ね処遇面が低く、またハードワークのところが多いという問題があります。更にAIやRPA(ロボテック・プロセス・オートメーション)などの発達や行政のDX推進により、あっという間に事務仕事が無くなる可能性もあります。
というわけでどの道も険しそうです。結局、社会的肩書欲しさで(1)(2)あたりで名ばかり開業するのが現実的でしょうか。